やれやれ、ヤレカー


わび錆びカーの楽しみ方は、各自それぞれですが、どこをどう見るかの違いは大きい。
絵画の様に鑑賞作品として楽しむのはいいのですが、
「素材の値踏み」となると、やや楽しみ方としては格が下がります。
でもねえ、気持ちとしては「ああもったいない、」とか、「まだ乗れる」など個人的な貧乏根性の振り子が揺れます。
まだまだ修行が足りませんな。
今回は「ガイシャ」(死語)に絞り、振り子の揺れ幅が大きくなった物件をご紹介します。

ここ結構な僻地にあるので、通りがかる車も少なく、ひっそりと良好なコンディション保っています。
古いナンバーも付いたままですので、憶測立てれますが、こいつはまだ鑑賞対称ではなく、
下世話なおばちゃん風にいうと、「これ、値打ちある車とちゃううん?もったいない、売れるでこいつは、マニアの人とかが欲しがるんちゃう?」

なにかのコーナーに故障で止まっていても「様」になる車に、ワーゲンビートル、を挙げたと思います。
わび錆びにも言えますな、やっぱり全世界に散らばり、もはやコカコーラの看板並みに、世界の景色に溶け込んでいます。アフガンの戦闘地帯から、皇居のお堀の中にまで、、、
やっぱりすぐぺしゃんこにせず、置いておくのは、部品取りとしての需要もあるだろうし、やっぱりちょっとかわいいキャラクター的ルックスも相まって、その分得していますね。
ビートルのカブリオレ、こいつは「価値のある車」しかし今は「価値のあった車」のボーダーあたりか。
こいつで屋根を開けるとこ想像してたら昔の記憶がよみがえりました。
南の国+ボブマーレィ+女の子+海辺+ドライブ+ビール→後ろの座席で爆睡→目が覚めたら夕方→レンタカー返却。

ここがアメリカなら、伝説のマザーロード「RUTE66」の旧街道の一コマ、の「日本版」に見えないか、、、
このビートルもちょっと古そうです。
上の画像と街道沿いロケーションが、とても似ているんです。でも全く別の場所、直線距離で200キロは離れています。
道路からの距離、進入角度、ヤレ方、車の色こそ違いますが、このような景色がどこかで混線して、
脳内でデジャビュー現象として、再びよみがえるのかな。

こちらの方が絵的には上ですな。
5月初夏の緑色が眩しく光る雑木林の奥にひっそり、カビが発生したオレンジ一個、いや、苔むした、オレンジのビートル。
いたずらの痕跡一切無く、車の状態のまま、土に帰る決心をしたようです。
「早まるな!まだ早い」と思われるかもしれませんが、よく見ると内側の腐りがきつく、錆びが全てに行き渡っています。
10万付けてやると言われても、「うーん」って電池無くなくなりかけのモーターの回転音になります。
あまり人目につかない私有地沿いにあるので、当分このままでしょう、これからの変化を楽しんでいきたいとおもいます。

場所は京都市内の一角、ここらへんですと、暗黙のルールで路駐の車が整然と並ぶところですが、 こいつはまぎれもなくその中の、駐車中のドン、です。
黄昏時の光線と相まって、白日夢、の様でもあります。
なにかの用事でちょっと路地裏に回ると、この謎車。
「何か臭うな!」古参の刑事のように、なにか直感を感じた直後でした。
ちょっと空気が淀んだ、何かを感じ取れば、このような物件に合う確率が高いです。
なんで、ここにナンバー付いたまま、放置されてるの?いや駐車中?
車種も珍しく、最近まで何か分かりませんでした。
詳しい方に聞くと70年代前後のFIAT125だそうで、ライセンス生産で、東欧でも作られたようです。 なるほど、背景は廉価なブロック塀にかこまれて 殺風景な東欧的場所にもなぜか似合うデザインです。

再び同じオチ!やっぱこういう終わりにしてしまいました。
状況を説明致しますと、ここは模型屋のショーウインドー
プラモ屋と言えばショーウインドですよね!傑作的、あこがれ見本が陳列され、それを物欲しそうな子どもたちは、憧れの目でガラスにへばりついて、
眺めましたよね、ね、ね、ね、皆さん!そんな心の模型屋1つはどこかにあるでしょう!
ここがそうなんです!ありましたよ!21世紀にも現存していました。
この店でプラモ買うでしょ、そしたらこの店オリジナルの(車や戦車、鉄砲なんかが印刷された)包装紙を輪ゴムで止めてもえる昭和風おまけ付き。
話は脱線、
そのこの展示物。展示され続け推定30年。20世紀から21世紀。マッハ1もれっきとした、旧車。プラスチックは錆びない、
と前ページで申しましたが、その手の劣化は避けられない。色が退色、タイヤはパンク。隣はタミヤFLHの6分の1ですな。
ボンネットの上にある、ガンダム系は未来から飛んできたのか?ここに乗るな!邪魔。


もとへもどります。


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