秘密基地制作2009年 その15


2009年 12月 

暮れも押し迫り、周りは慌ただしくなってきています。 今年は北海道行きをやめた為に、落ち着いて作業にかかれます。

昼間でも氷は溶けません。
寒い時期だけの限定置き場です。


12月中頃、だいたいの骨格は確定しました。。
今頃が一番日が短く、日の出から日の入り時間は仕事時間で、平日の作業ははかどりません。

作業中はなにかしらのbgmをかけていますが、ラジオが壊れたので、今はカセットテープを聞いています。
時代的には自分が小学生だった時の、「ヤマト」のテレビ放送の音源から、若かりし頃の自分のバンドの練習音源と、なにがでるやら分らないびっくり箱。「びっくりハウス」のカセットテープも出てきました。
でもねえ、繰り返し聞くのが、当時あまり興味のないのに録音だけしていた。
(音源はレコードやラジオのエアチェック)死語?のカントリー&ウエスタンの甘ったるーい曲が今は馴染みます。

屋根の上り下りが頻繁になります。
寒いと、これがおっくうで、朝から体のエンジンかかりませんね。
そしてタイタンのガラス割ったのに、まだ懲りずに物を落としてしまいます。

サゲフリの重りうっかり落として、キャリアのアルミパネル刺さってしまいました。
これ、人の上に落ちてたら、たぶん死んでるな。

注文していた、左片方側のトタン板届きました、ホームセンターのセール時にまとめ買いしました。
ガルバと呼ぶ、耐候性に優れた素材です。10尺、1280円程。
10尺までの単位でしか、注文できないのでこれをつなげます。
7メートル×8メートル、の空間を34枚のトタン板で補います。
コスト43520円でした。

12月の中盤、天気予報に雪マークがつきました。
急がなくては、、、。

だんだんと、骨格が出来上がるにつれて、おおよその形が想像できてきます。
お手本にした想い通りのものが出来つつありますが、どこかで見たある様なものばかりで、お手本以上のものは出来ていません。

そもそも小屋は目的がはっきりしているので、どれも似通った作りになるのは必然ですが、
このようなでかい立体物を作る機会はそうそうありません。
せっかくだから、人とは違うムダで面白い工夫を凝らしてみたいという想いも絶えず出てきます。
構造物なので、きちんとしたものを手本するのは当然ですが、自分のオリジナルで形を作ってみたい、という反対の想いも同時進行します。

壁がドアになったり、床に通路があったり、床と天井があべこべだったり、滑り台で下りたり、忍者屋敷のような建物があったら面白いだろうなあ、 と、子供の頃1度は思う事でしょう。バカボンのネタでもありましたねー。
屋根が出来たら一段落して、次は電気、水道、土間、など別メニューが待っています。

トタンを張り自体は簡単です。コンパネの上にルーフングというシート張ってトタンを傘釘で打ち付けるだけです。

厳密にみると、その釘はトタンのてっぺんから下の居住区まで貫通しているのです。水や湿気の浸入が全くないかと言うと、少し疑問に感じる所です。

トタン板は25年保つと言うふれこみですが、それより早く痛むのは間に挟む合板かもしれません。
田舎の小屋を観察していると、早く痛むのは、建物の隅からのように思えます。
今回の建物の端っこは、寸法上、有り合わせの材料のその場しのぎの場合が多く、強度的に弱くなっています。

釘抜きの時間も重なるとままなりません。

しかし寒い日。苦労して抜いた太い釘などは、摩擦で暖かくなった釘で、じんわり手を温める事が出来るのです。
暖かいコーヒなど、すぐにアイスコーヒーになる気温なると、このようなかすかな暖かさにも敏感になります。

ここで一句
「軍手の穴、抜いた釘で暖をとる」

ついでにもう一つ、貧乏自慢?

タバコの再利用です。
紙巻きタバコのペーパーを利用してシケモクをまだ吸います。
ちょっと恥ずかしい。

作業が進まないのは、日が短くなってきているというのもありますが、 やはり資金の具合もあります。

材料がふんだんに使えられれば、簡単に壁など効率よく貼付けていけるのですが、居住区でなく、車が入る部分の屋根は下地もコンパネでなく、野路板を張ります。
びっしりと張らなくても良さそうで、聞いたところ50p間隔でも大丈夫だそうです。
今回は全部廃材使うので、強度的に心配だったので40p間隔にしました。
壁に使おうと思っていた野路板ですが、ストックしていたの全部使ってしまいました。

トタン2日間かけて張りました。今回はてっぺんの屋根のカバーも貼るので、向こう側の山と合わせるのと、上下2枚重ねるのとで、意外に時間かかります。
コンパネの継ぎ目などない部分では、微妙に斜めになっています。結構無理して、強引に引っ張ったり押したりして合わせました。
今回の勾配は右側よりきつくなっています。
こっち側はモノが滑って置けません。滑り止めの板を打ち付けなければいけません。
今回の勾配は横4メートル高さ1,5メートルです。この差は大きい。素人作業の限界値です。
明日は大晦日です。明日の予報は雪なので今日中に屋根を貼らないと、来年に持ち越し、、、。
雪が積もれば今度はいつできるかは全くの未定になってしまう。

夕方順調にトタン張り進んできましたが、最後の2枚になったとき、下に降りる段取りをしていないことに気がつきました。
屋根は建物に対してせり出しているので、なかなか降りられません。これは漫画だ。おまけ小雨が降ってきた。
それにトタン貼った場所はもう滑って足場にはなりません、まだ場所決めの傘釘しか打っていない、釘の出っ張りに命預けて、 を足と手を使って、ロッククライミングのように移動する。
それでもずり落ちそうになって、たまたま失敗してそのままの一本の釘に助けられました。
役に立たなくて見栄え悪かった失敗作が、結果、役に立った!
んーなかなか深い話としても考えさせられる出来事。

靴がどうも滑ってる気がする、こうなりゃ靴がない方がましと思い、裸足で作業する。
「神様、私にもヤモリのような吸盤をつけてください!」
なんとか4つ足になり、3点確保の原則で屋根の上移動していましたが、これでは手が使えない2足歩行がしたい!

新品の屋根は水はけが良く、水滴が玉になって下りてくる。
少し体がずれだしたと思ったら、金槌、ドリルドライバーも滑り出した。もう止める条件のモノなどない!
体も拍子に滑り台のように下に落ち始めた。「うそやん!もしかしてホントに落ちるん?!」「ドコに?」
「ドッカーン!!」ってホントに落ちてしまった。
落ちた先は25年前に買ったベスパの上。幸い足が下になったので、殆ど怪我しなかった。
屋根の損傷も無かった。でも心臓はしばらくドキドキしていた、 見上げると3メートルぐらいだろうか、走り高跳びの人はもっともっと高いところから落ちているんだし、 まあこれぐらいは普通か。普通の高さってのもないか。
まあ、だれか知らない人が見てたら、この寒い時期、裸足のおっさんが上から振ってきて、びっくりするだろうなあ。

まあいい、とりあえず日が暮れてきた、残りの作業は残っている。靴も屋根の上だし、、、。
気を取り直して作業再開。
12月30日、ほんとなら北海道のサロベツで何かしらトラぶっていた頃合いです。
まあ、どこに行こうとこういう運命なのかもね。
暗くなってきてトタンは位置合わせの釘しか打てなかったけれど、日が沈む前に完了。
ジャンジャン雨が降る、今までさんざん雨に打たれてきた、もうこれ以上一日でも雨に濡らしたくない。
車2台を屋根下に移動すべく、エンジン始動、でもなかなかかからない。キャブに直接ガソリンふりかけて、なんとか自走して、 コロナとスタウトの2台を屋根の下まで持っていった。
乾いた土の上に滴が落ちる。もう雨が降って破れたカバーで気をもむことはない。
この瞬間を何年待ち望んだことか、、、、。

2009年12月30日、20時。車庫入れ完了。
至福の瞬間です。

てなわけで、
31日、予報は外れ、いい天気。それでも風でめくれないように最低限の傘釘打って今年はおしまいにした。
それにしても、2台の車が濡れないでたたずんでいるのはいい光景だ。


>>日々進行形


メインページに戻る


inserted by FC2 system